この YOUTH というラッパーの名前は、例えば韻踏合組合や MSC 周辺のアルバムに客演していることから、何度もその名前は見てきているのだけれど、どうも肝心のラップの方は全くといっていいほど印象に残ってないんですよね。それはこのアルバムでもあまり変わりません。
彼は岡山出身なんだけど、西日本のヒップ・ホップの人って EVIS BEATS の影響なのか、どうも和モノのトラックを好む印象があります。でもここに収められたトラック郡は、そういったところを取り入れつつも適度に距離を置いていて、さらに総じてレベルが高い。私は正直ここに参加したトラック・メーカの名前はほとんど知らないんだけど、一人毛色の違う DJ JIN の曲が邪魔に思えるくらい。
でもやっぱり通して聴くとあまり印象に残らないんですよね。ラップとかすごい上手いと思うし、歌詞カードで韻の踏んでる部分を色違いで書いてるくらいだから押韻には相当自信があるんだと思います。しかし彼の細い声にはこのハード・コアなスタイルがイマイチ合ってないというか、太いトラックの中に彼の声が埋もれてしまってる感じがします。だから技巧的な流れるようなフロウも、文字通り流れてしまうとゆうか。
まぁその印象というのも、個人的にこの人の声があまり好きなタイプではない、というところに拠る部分が大きいのが正直なところなのですが・・・。
amazon で見る
『王韻~Da KINGS RHYME~』(KSPC-003)
01. INTRO
02. 王韻-Da KINGS RHYME-
03. YVY
04. IN YOUTH PRIDE
05. GREEN CHILLIN’ PARTY~REMIX~feat.TERRY THE AKI-06
06. WALL ROCKAZ feat.遊戯
07. 作詞込み仕込み
08. ...ならでは
09. フリスタILL~やっCHINA!REMIX~