ゲットーで生き抜く為においてユーモアとは知恵である、と言ったのは一体誰だったか、それとも私の妄想でそんな事は誰も言っていないのか、まぁ記憶が判然としないんだけど、とにかくユーモアというのは大事ですよね。
そして名前のとおり大阪の西成区出身の Shingo☆西成と、歌舞伎町や新大久保周辺を根城にする Libra 主催の MSC の決定的な違いというのもユーモアという気がします。
自らの裏街道でのハードコアな日常をラップすることの多い MSC と違い、Shingo☆西成のラップのテーマはパーティであったり女であったり、はたまた兄貴っぽいお説教だったりとヒップ・ホップでは一般的なもの。でもそのテーマをきちんと自分の方に引き寄せており、そこにユーモアと西成でのゲットー・ライフを織り交ぜることにより、非常に生きた言葉としてこちらに届いてきます。同じゲットーの歌でも、やはり私にはこちらの方がはるかに聴きやすい。
その中でも特に素晴らしいのが”長屋の一人っ子の独り言”。タイトルの通り、特に決まった主題もなくとりとめのない独り言が続くのだけれど、だからこそShingo☆西成の本音が一番出ているようでかなりグッとくる。これが1曲目にあるせいで、ついつい繰り返し聴いてしまいます。そして7曲とちょっと物足りないくらいなのも丁度良いのではないかと。
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01. 長屋の一人っ子の独り言
02. ゲットーの歌です feat.ViVi
03. No Question
04. 心配すなでも安心すな
05. きみのとなり
06. 天王寺ZOO feat. 勝
07. I’m still feat..漢.メシアTHEフライ