Apnea 、といえばスペインはマドリッドの Alex Under が主宰するレーベルですが、レーベルの1番をかざった Geoff White が再び登場。その1番にあたる『ique』(関連記事)は、昨年の傑作『Neverthless』(過去記事)の雛形のようなクリック・ダブだったんだけど、その方向性はアルバムでやりきった感があったのか、今作では作風をがらりと変えております。
まず驚くのが1曲目の “He Said” で、以前の端正さはどこへやら、ブリブリとしたベースラインがとにかく動きまくる。それはダンス・ホールやベイルファンキにも近い猥雑さを感じさせるほどで、非常に攻撃的。残りの3曲も多少の差はあれど、以前よりもかなりリズムに動きのあるもので、まぁ分かりやすく表現するならば Geoff White 流のアシッド・ハウスともいえるんだけど、このリズムのうねり方は一般的なテクノのフォームからは大きくはみ出すもの。
それでいて上モノの透明感というのは以前とそれほど変わらず、全体的な質感としてはまぎれもなく Geoff White のものになっている。
それでもこの方向性が以前のダブ路線よりも好きかというと、正直そんなことないんだけど、この挑戦の果てにどんな新たな音を生み出すのか、そこはやはり楽しみなところです。
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Tracklist
- He Said
- Play Thing
- She Said
- Parts