http://www.nummer-schallplatten.de/
私が聴き始めた頃のクリックというと、やっぱり farben 、 twerk 、 sutekh 、 kit clayton 辺りが主要アーティストだったと思うんだけど、気が付けば皆さん引退、とはいかないまでも(まぁ twerk はマスタリング業に専念してるっぽいけど)、あまり名前を聞かなくなったのはさびしい限り。
とはいってもこの4人の中では kit clayton って一番馴染みがないんだけど、そんな私でも、ミニマルのハード化への先鞭をつけたレーベルの一つである nummer から彼がリリースするというのは少々、というかかなり意外。しかもその音が、このレーベルの中でもかなりのバキバキ具合でさらにビックリ。
しかもよく聴いてみれば、曲のスタイルとしてはいたるところにミニマル・ダブの語法が使われていて、しかし構成する音自体はダブ・ステップに近いものもあり、でも聴いた感じはアシッド・ミニマルな感じもして、でもアシッド・ミニマルでこんなバキバキしたのってあるかというと、そんなこと聴いたことなくて、いや、実はただのエレクトロなんじゃない?、ってな気までしてしまう、なんとも変な曲。しかも総体ではきちんと踊れて盛り上がれる曲になってるんだから大したもの。ベテランの面目躍如たる1曲ではないですかね。テンションの高いA面に比べ、B面が妙に気の抜けたミニマル・ダブなのもいい感じです。