前作『Diamond Daze』が一部で話題になった pantha de prince の、おそらく2枚目となるアルバム。
この作品をリリースしている dial といえば、以前 Lawrence がリリースしていたレーベルですが、 Lawrence がそうであるように、レーベル自体もどこかモノトーンを基調にしているような作品が多く、この『This bliss』もその点では変わりがない。しかしそこに bordercommunity 以降のメロディ感覚を加える事によって、結果どこかノスタルジックではありながらも、まるで夢の中でまどろんでいるような甘く美しいテック・ミニマルに仕上がっている。
特に際立った曲というのがないので、若干地味に感じるのは事実なんだけど、一回その世界に入りこんでしまえば、ずっと聴いていたいと思わせてくれる佳作。