オーストラリアのドラムン・ベース・バンドのセカンド。
前作の『Hold Your Colour』のジャケットはずいぶんとハード・コアな感じだったけど、今作は大味なハード・ロックとしか表現のしようのない音になっていて、 Breakbeat Kaos 出身などという出自は忘れた方がいいというべきか、むしろ Breakbeat Kaos 出身だからこうなったというべきか。とにかく、ドタバタと鳴るドラムと、豪快なギターが中心、しかも全編ヴォーカル入りということで、良くも悪くも非常に分かりやすい音なのは間違いない。
そして、ここまで安直なロック・サウンドって、逆にロックの側からはあまり出てこないように思うし、数年前のニューウェイヴ・リバイバルに始まり、最近のエレクトロ・ハウスを経て、遂にクラブ・ミュージックはビック・ロックにまでたどり着いた、と考えれば面白くなくもないんだけど、結局のところ、大衆化しようと思ったら、どんなジャンルであろうと行き着く音は一緒なのだという退屈感の方が強い作品。これならまだデジタル・ロックの方が気骨があったと思うよ。