もう間もなく初来日を果たすイタリアのプロデューサー、 Luca Bacchetti の Wagon repair からは3枚目(順番的には28番の『HUMAN EP』が後に出たので2番目)となるシングル。
今のミニマルの中でもかなり捻くれ者ぞろいの Wagon repair にあって、その硬質なテックミニマルは、逆にレーベル内では異彩を放っている感のある Luca Bacchetti ですが、しかし彼とて、なんの面白味もないトラックばかりを量産しているような人では、もちろんない。
今作でも、今までのような縦ノリのグルーヴはそのままに、さらにそこに揺さ振りをかけるように激しく動くベースラインを加えていて、なかなか独特且つ複合的なグルーヴを作り上げている。
中でも、ゴムのようにムギュムギュと鳴るベースラインの中、さらに次々と気泡が割れるかのようなベースまで加わる “Like A Sadhu” は、アシッド・ハウスのようなノリが非常に楽しい曲だし、逆に “TRUST” はそういったノリを抑える事によって、非常に機能的に曲になっていて、こちらもまたカッコいい。
また、流麗なシンセと浮遊感のあるシンセが交互に立ち昇る “THE WAY TO CORCOVADO” も素晴らしい出来で、それでいてマニアックな方向に行かないのが彼の個性でしょう。
なんかいつも書いてる気がするけど、早くアルバム聴いてみたい人です。