Michel Baumann の二つの名義である Jackmate と Soulphiction 。この名義はそれぞれシカゴとデトロイトの影響を反映したものだったのが、以前も書いたように、その境はずいぶん曖昧なものになっています。
しかし今作の “Maoamba” はそのどちらとも違って、アフロ・トライバルなディープ・ハウス。なんでも GINGER BAKER の “Blood Brothers 69” という曲がネタらしいんだけど、ここまでドラムが乱れ打たれるとかえって踊りにくいのではないか、と思ってしまうほどドラムの連打が凄まじい。でもその分トラックのインパクトも強く、最近多いパーカッシブなものの中でも男気を感じます。
残りの2曲も、変拍子を刻むパーカッションと、他の音との絡みがスリリングな “Rise” 、お得意のソウルフルなヴォイス・サンプルを使ったハードなハウス・トラック “Jungle AD” といずれも高品質。
もしかしたら今のミニマルだとこの人が一番好きかもしんない。