The Roots の約2年ぶり、通算7枚目となるアルバム。
元々私は The Roots を前作ではじめて聴いた人間なので、もしかしたら前作の方が異質だったのかもしれないけど、あのアルバムの、全体を覆う暗闇に絶妙に溶け込んでいた甘さが非常に好きで、けっこうな回数聴いたんですが、今作にはそういった甘さというのはほとんどなく、むしろ辛口。
ジャケットを見れば前作同様、メッセージ色が濃い内容だというのは想像に難くないのですが(歌詞読んでないので実際のところは知りません)、この作品のもつ不穏な空気というのは、こちらに必要以上に硬派な印象を与えていて、それがこのグループのしなやかさというものを少なからず殺いでいる気がして、ちょっと勿体無い感じがする。
とはいっても、作品自体の出来が悪いわけではなく、良曲も多いんだけど(このアルバムもけっこう聴いてるしね)、それでも時間が経ってから再び手に取るとしたらやっぱり前作かなぁ。
あと、このアルバムには1曲 talib kweli が参加してるんだけど、どの声が彼だか分からないのは私だけでしょうか。 Black Star の時から声変わり過ぎ!