http://www.cadenzarecords.com/
Cadenza の26番は、初登場となる Los Updates の、もう間もなく出るアルバム『First If You Please』からのリミックス・カット。
この Los Updates というユニットは、 Jorge Gonzalez と Loreto Otero の二人組みで、なんでも Jorge Gonzalez は80年代から活躍していた人で、チリでは相当有名な人みたい(多分以前 Dinky とシングル出してた人だよね?)。
なんでそんな有名人が Cadenza なんてレーベルから作品出すのか全然分かりませんが、人選の方はかなり豪華。
まずはオリジナルの “4 Wheel Drive” 。今年の頭に出たEPは、試聴した限りだとラテンなエレ・ポップといった感じだったけど、 nsi の Tobias の手によるこの曲は、屈強なミニマル・ファンク。リズムの方は四つ打ちではないんだけど、グルーヴは非常に太く、しかしその上でおっさんが陽気に歌い倒しているのがユーモラスで、このギャップがなかなか面白い。
そしてリミックスは Dandy Jack 。彼は現在のチリアン・ミニマルの中でも最重要人物といっていい人だけど、他に比べるとどうも地味な印象で、 Cadenza にも多分コレが初登場。
そんな彼は “Inving You Here” という曲をリミックス。これはオリジナルを聴いてないんでなんともいないところもあるのですが、いつもの彼らしいラテンっぽさは控えめに、同じグルーヴで延々引っ張る曲。やっぱり地味だ。いや、大好きですけれども。
もう1曲のリミックスはおなじみ Villalobos 。これは Villalobos が昨年出した『Fabric 36』(過去記事)に収録されていたので、聴いたことある人も多いはず。
そのミックスCDでは、オリジナルからサンプリングされたヴォーカルばかりが耳に残って、トラックの方は特に面白いと思わなかったんだけど、改めて聴くとパーカッシブなビートを軸に、細かい音の抜き差しで、13分近い尺を使って盛り上がりを作っていて、こうやってフル・バージョンで聴くと非常に良いトラック。
まぁコレはリミックス・シングルなんで、この面白さがどれだけアルバムの方にもあるのかは分からないけれど、なんせ Cadenza なんで大丈夫でしょう。