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なんだかんだで2008年はジャニーズにどっぷりな年だったわけですが、その締めくくりに相応しく、12月30日の NEWS のコンサート「NEWS WINTER PARTY DIAMOND」に行ってまいりました。
例によって詳細は書きませんけど、個人的に NEWS ってジャニーズのグループの中で最も歌唱力のあるグループだと思っているので、結構期待していたんですが、その期待に違わぬ楽しいコンサートでした。
しかし一つ難をいうと、やっぱり NEWS ってヒット曲が少ないですよね。一般的に NEWS という存在がどれほど浸透しているのかってよく分からないんだけど、多分せいぜい知っていても “希望~Yell~” と “weeeek” くらいでしょ。実際コンサートでも、爆発的に盛り上がっていたのって “weeeek” だけなように思えたし(終始熱狂的ではあったんだけど)。まぁ地力はあるグループなので、地道に頑張って欲しいものです。
ということで、昨年の11月に出た NEWS の3枚目のアルバム。
NEWS って他のジャニーズのグループに比べると、イマイチ無個性だなというのは以前から思っていたことなんだけど、この『color』と題された作品を聴いて思うのは、彼らは逆に色が無いことが色なのかなぁと。
はっちゃけたロックにヒップ・ホップを絡ませた “weeeek” 、ラテン歌謡の “太陽のナミダ” 、分かりやすく夏の記号をちりばめた “SUMMER TIME” 、しっとりとしたヒップ・ホップを多幸感で包んだ “Happy Birthday” と、そもそもシングルの時点で方向性がバラけた曲が並んでいたわけだけど、それはアルバムでも同様で、一つとして似たような曲が無い、というのは言い過ぎにしても、基本的に楽曲の方向性に統一感はない。
しかしそんな楽曲郡を、強引に自分たちの色に染め上げるというよりは、時にはヴォーカルを分け合い、時にはメイン・ヴォーカルを変えて、ある意味楽曲至上主義とも思えるような、楽曲の傍らにそっと寄り添うような姿勢を貫くことで、不思議な統一感を生み出している。
そしてそれを可能にしているのは、先に書いたようにジャニーズ随一の(いい方を変えるとジャニーズの若手で唯一まともな)歌唱力がある事が大きい。さらにまた、一番の人気者がメインをとる、というグループがほとんどなジャニーズにあって、 NEWS に限っては、一番の人気者(山下君、錦戸君)よりも他のメンバーの方が明らかに歌が上手い、という微妙なバランスのせいか、メイン・ヴォーカルを特に固定しなくなったのも、いい形で作用しているように思います。
そんな中、 NEWS の色々と新たな面がさりげなく披露されているわけですが、特に “Smile Maker” と “FLY AGAIN” での、まっすぐに伸びるような力強さというのは非常に新鮮で、かつ胸に響くものがある。他にも “Happy Birthday” での柔らかさなんて、他のジャニーズのグループには出せないものだろうし、前作で足りないように思えた「せつなさ」が随所に忍ばせてあるのも良い。
とまぁ、 NEWS の作品の中でもかなり高い充実度を誇る作品なのは間違いないので、あとは先に書いたとおり、ヒット曲をもういくつか生み出せれば、また違った伸びが見られるのではないでしょうか。
あとコンサートのことで書き忘れたことを蛇足ながら書かせてもらうと、山下君がとにかくめちゃくちゃカッコええ。実をいうとつい最近まで、山下君の良さって全然分からない人間だったんだけど、夏の KAT-TUN のライヴで初めて生で見てから徐々に変わってきたのが、この日確信に変わりましたね。今まで関ジャニ、 KAT-TUN 、嵐と見てきたけど、とにかく目を引くというか、存在感では一番じゃないでしょうか(マツジュンもかなり存在感あったけど)。