Natural 9 Nation / 親不孝三十六房 (Natural 9 Nation) 12″

Natural 9 Nation / 親不孝三十六房 (Natural 9 Nation)
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もう気がつけば2月も後半ですけれども、結局2月発売予定となっていた 8th Wonder のアルバム『ヴァルハラ』は出なさそうな感じですね。一体いつになるのでしょうか。あと SD JUNKSTA のアルバムが出るとか出ないとか。でも確か予定一昨年の秋じゃなかったっけ。まぁやっと重い腰上げてくれたのなら有難いことです。あと N9N は、昨年の時点でもう声取りは終了しているということでしたが、その後一向に具体的なリリース情報が出てきませんが、一体どうなっているんでしょうか。っていうか、一昨年も同じ様な事書いてるのに、その中の誰もアルバム出してないというのは、ちょっと何とかしてほしいものです。しかもみんな活動自体はないわけじゃないというのがなんとも。

ということで、いい感じでスペースも埋まったところで、昨年ベスト・シングルに挙げさせていただいた N9N の初音源。

Natural 9 Nation というのは福岡天神親不孝通りを中心に活動するグループで、全国的に名前が知られるようになったのは、メンバーのYURA が ILL SLANG BLOW’KER に参加してから。 YURA は ILL SLANG BLOW’KER の中でも特に評価が高く、天才といわれることも多かった人だけに、 Natural 9 Nation の音源を欲していた人はけっこういたのではないかと思うけど(それとも私だけ?)、結成から10近くたってから、やっとこさの初シングル。

くぐもったキックの音が「ドンッ」と響くタイトル曲のイントロからして私は嬉しくなってしまうんだけど、サンプリングで作られたビートは、徹底してロウでざらついた質感で、まるで時代を逆行するようなのだが、これが最高にカッコいい。そしてその上に乗る5人のラップも、派手さこそないものの、5人それぞれのキャラがきちんと立っていて、さらに頑張ってる匂いが全然しないのも良い。なんてかくと誤解を招くかもしれないけど、ダラダラとしながらもカッコよさがにじみ出るのもヒップ・ホップの良さだと思っている人間なので、そういった意味では WU-TANG CLAN の “Wu-Revolution” と並んで完璧な曲。

ILL SLANG BLOW’KER の “Black Pokkas” をサンプリングした “街角の月の下で” 、スピード感のあるジャズ・トラックの “OL’TIME KILLIN'” も全くもって申し分ない出来で、3曲全てがクラシックといっても過言でないこのシングルを聴いてしまうと、弥が上にもアルバムへの期待が高まる。

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