90年代末から活動し、 BPitch Control なんかからもリリースしている Ben Klock の、先頃出たファースト・アルバムからのシングル・カット。
この Ben Klock という人のの音を聴くのは初めてなんだけど、このシングルを聴く限り、けっこうな変り種ですね。
深いキックの上にデトロイトっぽい上モノが乗る “Subzero” なんかは、フロアで機能するテック・ミニマルとして申し分のない出来なんだけど、残りの3曲に関しては、普通のアーティストだったらシングルには入れなさそうな曲ばかり。
くぐもったキックの音、そしてストリングスとハンドクラップでスカスカなグルーヴを作り出す “Napoleon Hill” 、ポツポツと鳴るキックの上で単音のメロディが反響しあっているような “Before One” 、メロディが洪水のようにおそってくるビートレスの “Init Two” と、実験的とは言い過ぎにしても、どれも面白い曲ばかりで、そこに単なるDJツールに収まらないこだわりを感じるし、またそれと同時にミックス次第で輝かせられる機能性も持ち合わせていて、そこに男気を感じます。
これはアルバムが楽しみだ。