昨年出たダブ・ステップ・レーベル、 Skull Disco の第2弾コンピから、アナログで出ていなかったリミックスをカットした2枚組み。
一応 Skull Disco って昨年で閉鎖になったって方々で書いてありますが、これって本当なんですかね。レーベルのサイトを見ると「1~2週間店をお休みします」しか書いていないんだけど、どうなんでがしょ。案外忘れた頃にひょっこりリリースしてくれると嬉しいんだけど。
まぁそんなことは置いといて。
Skull Disco といえば、数あるダブ・ステップのレーベルの中でもその独特なアート・フォームで注目を集めたわけですが、その独自性はこのリミックス盤でも全く変わってあらず、ビートが徐々に沈殿していくような感覚が貫かれている。
重苦しいブレイクビーツとそれを切り裂くようなひんやりとしたシンセが印象的な T++ (Monolake)、非常にシンプルなドラムン・ベースながら見事にグルーヴのある Bass Clef 、 Skull Disco らしくパーカッションとベース音で怪しい世界を現出させている Geiom 、神経症的に鳴るノイジーなギターが素晴らしい DJ Rupture と、どのリミックスも聴き応えのあるものなんだけど、個人的に圧巻だったのは Badawi のリミックス。ニューヨークのアンダーグラウンドで活動している Raz Mesinai が独自のダブ・サウンドを追求するときの名義らしいんだけど、ここでは低音蠢く暗黒ダブ・ミニマルにリミックスしていて、生暖かい底なし沼に沈み込んでいくような感覚が素晴らしく、またミニマル一辺倒の人ではあまり聴かれない、極端に低音に集中した音作りもとても良い。
正にレーベル最後を飾るに相応しい傑作ではないかと。