Moodymann が昨年末発表した、3部作になるというミニ・アルバムの第1弾。
Moodymann というとジャズやソウルから抽出したどす黒いグルーヴをハウスに落とし込んだような曲が多い人ですが、今作はわりとそういった面は抑え目になっていて、四つ打ちの曲も、5曲中2曲だけ。
しかしその代わり、というわけでもないんだろうけど、いつも以上に猥雑な色が濃い、というかぶっちゃけ今作はかなりエロイ。
その中でも1番強烈なのが1曲目の “Freeki Mutha F cker” で、ねっとりとしたベース・ラインからしてエロイのだが、その上に乗る、恐らく Moodymann 本人と思われるヴォーカルがまるで全身を嘗め回すようで、しかしそれでいて下品になりすぎていないのは流石。
以降の曲も、 “Hello 2morrow” こそ比較的ストレートなハウスなんだけど、他はどれもねっとりと絡みつくようなグルーヴが特徴的で、中でもソウルとファンクを掛け合わせたような、怪しいグルーヴを発している “4 One Night” は特に魅力的。
Moodymann の中では未だに『Forevernevermore』の前半のズブズブな感じが一番好きな人間としては、この路線を彼に求めているかというとちょっと違うんだけど、数年前のアルバムでの非常に洗練された感じからの、この猥雑さへの振り切れ方はなかなか面白い。
あと曲数少ないのがやはり物足りなくはあるんだけど、それは3部作全部聴いてからまた判断したいところ。