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最近色んなところでジャニーズ帝国の没落が語られておりますが、ある意味その象徴として名前をあげられることも多い、香取慎吾演じる両さんのシングル。
作詞作曲を小西康陽、さらに曲調もまんま “慎吾ママのおはロック” ということで、けっこう期待されていたようですが、結果は大コケみたいですね。
でもこれに関してはジャニーズ云々というよりも、単純に曲の出来が酷過ぎるんじゃないですかね。まぁメロディとトラックは前述したようにほとんど慎吾ママなので別段悪くはないんだけど、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」という作品が如何に愛されているかを語る歌詞がとにかく寒い。
「ニッポン人なら誰でもわかる」「国民的に愛されてます」「ニッポン人なら誰でも好きさ」って、確かに原作に関してはそうなのかもしれないけれど、そんな事をドラマの主題歌で歌うって、どれだけ原作頼みなんだよっていう。挙句の果てに「香取慎吾が演じています」って、選挙演説じゃないんだからさぁ、なんかもうその歌声からは痛々しささえ感じる。まぁこれは低視聴率の現状を知っているからそう聴こえるだけなのかもしれないけれど、どちらにしてもほめられたものではないだろう。
あとこのシングルには小西康陽本人によるリミックスが収録されているんだけど、こちらは原曲とは違ってなかなかふざけていて面白い。
まずいきなり香取くんの「ヤーマン」という掛け声で始まるところに、私なんかは思わずニンマリしてしまうのだけれど、トラックのほうもレゲエっぽいドラムンベース。しかし J-POP にありがちなドラムンベースのビート感のみを前面に出したものではなく、 J-POP ではまず聴く事がないくらいベースの音がでかく、もしかしたらダブ・ステップでも参考にしたのかと思うほど重い。しかもそのわりにベースライン自体はよく動くので、ダンス・トラックとしてもなかなか秀逸。さらに間奏の部分で香取くんが「東京は夜の8時」とか歌いだすのも面白い。
イントロの部分で香取くんが言う「どうせカップリングだ」というのがいい方向に作用した好リミックスかと。
あとこれは完全に蛇足なんでうすが、近所のスーパーで、よくある安っぽいインストアレンジになったこの曲が流れていて、そのときは案外良い曲に思えたんだよね。だからもしかすると、生活に溶け込むとまた違った聴こえ方のする曲なのかも・・・・。