http://www.cobblestonejazz.com/
前作『23 Seconds』(過去記事)から約2年半ぶりとなる Cobblestone Jazz のセカンド・アルバム。
今作で特筆すべき事はやはりメンバーが Mathew Jonson 、 Danuel Tate 、 Tyger Dhula の3人だけではなく、 Mole が参加しているという事で、つまりは The Modern Deep Left Quartet の初のアルバム、という事だと思います。
以前 the modern deep left quartet 名義で『babyfoot ep』(過去記事)が出たときは、てっきり Cobblestone Jazz に Mole が加わったのが The Modern Deep Left Quartet だと思っていたのですが、実際には逆で、元々4人で The Modern Deep Left Quartet でやっていたのが地理的条件で Mole が抜けたのが Cobblestone Jazz らしく、要はこのグループがやっとあるべき姿に戻ったともいえるわけで、さらに前述の『babyfoot ep』は Wagon Repair のカタログの中でもかなりの怪作だったこともあり、前作からの相当な変化を予想していたんですが、実際には前作の延長線上のじゃジーなテック・ミニマルに。
ではこれは前作を上回るような作品化というとそれも微妙で、前半と後半に配置されたテック・ミニマル路線の曲はさすがの出来だが、中盤のファンクを意識したような曲郡が明らかに魅力不足で、どうしてもそこで流れがだれる。かといって私が期待していたような土着的なサイケデリアが感じられる曲もなく、これだったら機能性に重きを置いたような前作の方がいっそ潔かったように思う。
先行シングルに収録されていた “Traffic Jam” がサイケデリアとバンドの演奏感を両立させた素晴らしい出来だっただけに(先行シングルの中ではこの曲だけ今作に入ってないのよね)余計に残念。
次作はもっとドロドロなのを期待したい。