http://www.myspace.com/jamesblakeproduction
年に何枚か発売される前から名盤である事がほぼ確定されているアルバム、っていうのがありますが、今年でいえばまずこれでしょうね。っていうことで、タワー・レコードでも激押しされててびっくりした James Blake のデビュー・アルバム。
私が彼の名前を認識したのはそれほど早くはなく、昨年秋『Klavierwerke EP』を出した時で、その時試聴した印象では歌モノダブステップという印象で、悪くはなかったものの少しトラックが弱い感じがして買わなかったんですよね。
しかし昨年末から今年の頭にかけて彼の名前を年間ベストや2011年の予測記事の類で頻繁に目にするようになり、それに伴って色んなところで彼に対する期待値がどんどん高くなっていくのを感じました。
それにつられるように私も James Blake のアルバムには期待するようになったんだけど、実際聴いてみると、う~ん、これは私にはよく分からない作品ですかね。
私が今作に期待していたものとしては当然ダブステップの要素なんだけど、それがまずよく分からない。
音響的にダブステップ以降のものだといわれると、まぁそうなのかと思わなくもないし、チリチリとしたノイズを纏い少し奥まったところで鳴るクセに妙にクリアな音は確かに面白いとは思うけど、そこまで評価されるようなものなのかというと疑問だし。
かといってダブステップらしい低音や、タメのきいたドラムが聴こえるかっていうと、それもあまりないし、もっといえばダブステップの要素が必要だと思わされるような曲もない。
じゃぁ単純に一つの作品としてどうなのかというと、オルガンを軸にか細い声で歌い上げる今作は、所謂ブルー・アイド・ソウルと呼ばれるものに近いんだけど、曲にしても彼のヴォーカルにしてもあまり引っかかるものがなく、やっぱり今作が評価される理由というのがよく分からん。
多分最初に期待したせいか減点法で評価してしまったのがよくなかったんだろうし、一つの作品としてそんなに悪い作品だとは思わないんだけど、なんか今作のせいで「ポスト・ダブステップ」という言葉が歌モノダブステップと同義のように扱われているような感じもあって、どうもモヤモヤしてしまうのです。
なんか取り留めのない感じになってしまいましたね。
- James Blake
- James Blake
- Republic 2011-03-22
- 曲名リスト
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- Unluck
- The Wilhelm Scream
- I Never Learnt To Share
- Lindesfarne I
- Lindesfarne II
- Limit To Your Love
- Give Me My Month
- To Care (Like You)
- Why Don’t You Call Me
- I Mind
- Measurements
by G-Tools , 2011/05/08