http://www.myspace.com/blahrmy
sheef the third と Miles word による藤沢の二人組、 Blahmy のファーストEP。
そもそも私が今作に興味を持ったのは、恵比寿のレコード屋 wenod のサイトに「2mc共にラップが巧すぎる!」と書いてあったのが目に留まったからなのだけれど、確かに今作の魅力を端的に表すとするならば、兎にも角にもラップが巧いという事に尽きる。
しかしその巧いというのも、技術的に云々という話ではなく、変な表現かもしれないが音楽的に巧い、とでも書きたくなるもので、二人のラップは基本的に非常に滑らかで流れるようなのだけれど、それでも吐き出される言葉は聴き取りやすく、それでいて要所要所できちんと引っ掛かりを作っていて、ラップがすっと頭に入ってくるのに言葉がきちんと頭の中に残っていてとにかく心地いい。
またトラックの方はあまり飾り気のないシンプルなもので、最初ラップに比べると物足りない感じがしたんだけど、逆にシンプルであるがゆえに出来た多くの隙間をラップの躍動感が上手く埋めていて、非常にバランスの良いものとして聴ける。
つまり二人のラップの巧さが独りよがり的に前面に出ることなく、あくまで音楽的な魅力を伴って耳に入ってくることによって、逆に巧いと唸らされる。
日本語でのラップの魅力を堪能できた、という意味では『病める無限のブッダの世界』にも匹敵する1枚。傑作です。