新年明けましておめでとうございます。
去年のブログに関しては酷い有様だったので、なんとかしたいものなんですが、2011年の最初にも同じ事書いているので、多分なんともならんのでしょう・・・。
とりあえず2011年を振り返りつつ、適当にはじめていきたいと思います。
っつうことで、 Regis とFunctionによるユニッ トSANDWELL DISTRICT が2010年末に出したファースト・アルバム(今作には Silent Servant と Female もクレジットされてる)。
このユニットに関してはアンダーグラウンドで長らく活動してきた二人によるものということで、とかくハードなものを求められがちな気がするんだけど、今作はそういった音を求めるとちょっと肩透かしを食う作品だ。
不穏な SE で始まり鋭角的でノイジーな上モノが乗る “IMMOLARE” 、変則的で重いリズムと後半のひんやりとしたシンセが印象的な “GREY CUT OUT” の頭2曲こそそれっぽいものの、他の曲に関しては非常に飾り気のないミニマル・テクノが並んでいる。
しかし縦ノリのキックにクラップやシンセが重なり横ノリを加えることでどんどん躍動感が増していく “HUNTING LODGE” 、拡がりのある音響空間を作りながらも不思議と疾走感が際立つ “FALLING THE SAME WAY” 、ダビーな音響の中不規則に鳴る甲高いパーカッションが不気味な “SVAR” など、どの曲も無駄をそぎ落とした非常に説得力のある音に満ちていて、そこにアンダーグランドらしい芯の強さが感じられる。
つまり奇をてらわずとも聴かせる成熟したテクノを聴かせる作品であり、そういった意味では Josh Wink の『WHEN A BANANA WAS JUST A BANANA』と同様に、キャリアに裏打ちされたセンスを感じさせる作品。
近年のテクノの中でも突出した傑作ではないかと。
あと紹介しておいてなんですが、今作は発売直後にあっという間に売切れてしまったのですが、デジタル版の方で半分位聴けます。