なんだかこれも難しい作品だねぇ。まだそんなに回数聴いてないんだけど、全然全体像がつかめません。っていうかね、長いよ長い。CDは1曲少ないって前書いたけど、アナログだと80分超えちゃうのね。まぁ、そんなこんなでとりあえず。
この Villalobos にしてもLuciano にしても、あとPortable もそうなんだけど所謂クリック/ミニマル系の人ってパーカッションをあからさまに使わないんだよね。っていうのは何度か書いてますが。トライバル・テクノみたいにズンドコした感じではなく、うっすらと、でも手数の多いパーカッションを乗せることが(大雑把に言うと)多いかなと。そしてそのパーカッションにプラスして、キックとスネアの絡みでグルーヴを作っている印象のあるほかの二人に比べ、この人はそのパーカッションとそこにまとわりつく様なベース・ラインでグルーヴを作ってる感じがするんですよね。だから Villalobos の作る音はとてもねっとりしてる。
でもそれに比べるとこのアルバムは音全体がパーカッシブになった印象ですね。しかしだからといって今までよりも機能的で分かりやすい音になったのかというと、そんな事ないのがまた難しい。なんかね、音の位相とか、各チャンネルの音とかが変なんだよね。変な所で変な音が飛び出してきたり、全体的な音が小さいのにベース音だけでかかったり。かといってこの人のねっとりとしたグルーヴはまったく損なわれていないのだから恐ろしい。なんか前から、こちらがイキそうなのにイカせてくれないみたいなところはあったけど、それがより強まった感じ。とりあえず相当変態的な音なのは間違いないかと。
それにしても前作からわずか1年でこれだけのアルバムをもう作っちゃうんだから、この人の今のテンションはすごいね。
Tracklist
- 曲名リスト
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- Hireklon
- Serpentin
- For All Seasons
- Theoreme d’Archimede
- Hello Halo
- Temenarc 2
- Temenarc 1
- Miami
- True to Myself
by G-Tools , 2007/07/22