今年の秋に中島みゆきのオリジナル・アルバムの紙ジャケ化がありまして、この機会に彼女のアルバムを全部集めようなんて思っていたのですが、結局一枚買っただけで、後は買わずじまいになっております。やはり普段から旧譜を買う習慣がないからでしょうか。まぁ結局のところ金がないからなんですが。
ということで、なんと発売されたのは私の生まれた年だというのを今知った、中島みゆきのデビュー・アルバム。
中島みゆきといいますと、よく「情念」なんて言葉で表現されますが、今作はあまりそういった印象を受けない、わりとあっさり目のフォークがほとんど。しかし1曲目の “あぶな坂” から彼女の独自性は色濃く発揮されていて、彼女の表現の軸は当時からぶれていないことが窺える。
ではその軸というか、私は彼女をどう捉えているかというと、弱者の心を掬い上げる語り部だと思っていて、女の情念云々というのは所詮その一部分だとしか思っていないし、そもそも物語を語っているだけだから、必要以上に重くないんですよね。
そして今作ではあっさりとした曲が多いからこそ、また中島みゆきの作り出すメロディーの美しさも感じやすく、やはりこの人は天才だと思った次第。中でもやはり “時代” は名曲中の名曲です。
やっぱりこうなってくると、この後のアルバムも聴かなきゃだめかなぁ~。