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これは出たのも聴いたのも2007年なんですが、なんとなく。
自分の中で Soul Designer の前作『WALKING ON THE LITTLE CLOUD』は非常に思い出深い作品なんだけど、あれは確か『Sleeping Madness』が出たとき。 Ken Ishii が「そろそろテクノもクラブ・トラックばかりではなく、ちゃんと曲として聴けるものを作るべきではないか」みたいなことを言っておりまして。まぁその『Sleeping Madness』がその言葉どおりの作品だったかというと正直微妙なんだけど、その言葉は非常に印象に残っております。
そしてその言葉をそのまま体現するような作品が『WALKING ON THE LITTLE CLOUD』で、さらに同じように曲として素晴らしい MEXICO 『PARK AVENUE』、 kaito 『Special Life』という傑作も発表されていて、自分の中で非常に新しく感じたものでした。
まぁそんな思い出があるもので、今作のファンキーなデトロイト路線ってちょっと違うかなぁ。ヨーロッパのデトロイト・フォロワーに多い洗練された部分を保ちつつ、しかし多くのフォロワーが見落としがちなリズムの粘りもあって、すごく見事な作品だとは思うんだけど、ん~、やっぱ自分の勝手な思い入れですかね。これで思いっきりメロディに寄った曲が2、3曲入っていれば、また印象が全然違ったような気はするんだけど。