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こちらも昨年愛聴したものの、全然話題にならなかった盤。まぁこれも例によってアナログしか出てないのですが。
しかし個人的には昨年聴いた中で最も狂っていたのはこの盤なのではないかと思えるような強烈なアルバムで、まず今時 SENSATIONAL (一時期イルビエントとか云われて話題になった人です)が参加しているという時点で、どこかたがが外れている気がしなくもないんだけど、内容の方はもっとおかしい。
くぐもった低音と、壊れた機会音のような上モノの1曲目 “ABSTRACK” から、簡単に云えばデトロイト・ビート・ダウンとミニマル・ダブを掛け合わせたようなトラックが続くんだけど、靄がかった音像の中で、低音だけが妙に大きく、明らかにバランスがおかしい(中にはただ低音がモコモコいってるだけみたいな曲もあるし)。しかもそんな中、まるで淀んだ空気が沈殿しているかのような病的な雰囲気が充満していて、普段聴いているテクノやハウスとは微妙に違った「闇」を発している。
コレを聴いてクラブで盛り上がるか、といわれるとかなり疑問ではあるんだけど、作品としては間違いなく面白い。ビート・ダウン系に飽きたら次に聴いてほしいアルバムです。