Anthony Rother といえば、最近は COCOON の首領である Sven Väth と一緒によく名前を目にするお人ですが、彼自身も10年以上エレクトロを中心に活動しているアーティストで、今作は彼の作品をデトロイトの UR がリミックスしたもの。
Anthony Rither と UR のつながりが一体どういうものなのか分からないけれど、今作は UR のテクノ路線を支持している人間ならば快哉を叫びたくなるような、王道のデトロイト・テクノ。
まず2種類収められたうちの “Ain’t No Sunshine Remix” は、浮遊感のあるシンセで焦らしておいて、中盤から柔らかなキックが入ってくる美しいトラックで、わりとヨーロッパのデトロイト・フォロワーに近い感じ。
一方”Flash Light Remix” の方は、冒頭から鳴る扇情的なシンセとストリングス、そしてファンキーなリズムと、どこからどう聴いてUR としかいえないようなコズミック・ファンク。正直伝統芸能にも近い感じがなくもないんだけど、迷いなくこの音を鳴らされたら私は逆らえません。
これは現在製作中だという噂の Galaxy 2 Galaxy のアルバムも期待できるのではなかろうか。