Prodigy の前作『always outnumbered,never outgunned』(過去記事)って、少し前に改めて聴いてみて気がついたんだけど、現在のダブ・ステップだったりエレクトロだったりの感覚が随所に感じられて、意外に古びてないんだよね。なのでこの新作にも何気に期待していたのですが、方向が全く違うという意味では期待を裏切りながらも、作品としてはかなり良いのではないでしょうか。
Prodigy っていうと私なんかからすると未だに「デジロック」な印象が強く、実際この作品でもロックの要素を多分に含んだブレイク・ビーツという点では、そんなに離れたモノではないんだけど、元祖レイヴ・バンドの意地なのか、作品全編で派手な扇情的に鳴っていて、しかしそれでいて楽曲がきちんと勢いを持っているため、飽きる前に条件反射的に盛り上がれる。しかもスロー・テンポの曲がほとんどなく、どれも高いテンションで突っ走るのもまた痛快。
前作でアレだけ目立っていた Keith Flint の存在感が、爆音のビートで消し飛びそうなくらいに小さくなっているのが若干寂しくはあるものの、現在 Prodigy が出すアルバムとしてはほぼ満点といっても良いアルバムなんじゃないかしら。
これなら最高傑作といわれるのも頷けます。

- Invaders Must Die
- The Prodigy
- Take Me To The Hospital 2009-02-23
- 曲名リスト
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- Invaders Must Die
- Omen
- Thunder
- Colours
- Take Me To The Hospital
- Warrior’s Dance
- Run With The Wolves
- Omen Reprise
- World’s On Fire
- Piranha
- Stand Up
by G-Tools , 2009/03/23