LA 出身の兄弟デュオ inc. が 4AD から2012年に出したシングル。
彼らは元々スタジオ・ミュージシャンとして活動していた人たちみたいなんですが、そんな彼らが2013年に発売するデビュー・アルバムからの先行シングル(EP は去年出してるみたい)。
この人たちって Weeknd 以降のアンビエント R&B の流れで語られる事が多いように思うんですが、実際今作の冒頭から入ってくる柔らかいシンセはそれっぽいし、随所に入るバック・コーラスも曲に更なる浮遊感を与えていて、そういった意味ではそれもうなずけるし、この浮遊感はかなり心地が良い。
しかし私としては走り出しそうで走らない、甲高いドラムのブレイクビーツや、甘美に鳴るギターやピアノにジャズの影響が感じられるのが面白く、むしろそういった影響がアルバムの方でどのように広げられているのかの方に期待させられる。
まぁ難点を書けば、この曲を聴く限り、実はたいして歌上手くないんじゃないの、って感じがしてしまうのと、この細い声質でどれだけ曲調に幅が持たせられるのか不安、っていうのがあるんだけど、そんなのはアルバム聴いてから判断すればいいだけの話なので、とりあえず2月のアルバム発売を楽しみに待ちたい。