依然としてミニマルの代表レーベルとして高い人気を誇る Perlon の4枚目のコンピはアナログでは4枚組み、CDでは2枚組みという大ボリューム。
コンピにどのような役割を持たせるかというのはレーベルによって様々だと思うんだけど、このアルバムではわりとみなさん新しいスタイルというのを追求しています。そしてこのアルバムにはミニマルの有名アーティストの大半が参加しているわけで、つまりはシーンの新局面とも取れるものだと思います。
ってなんか大げさに書いてみたけど、内容の方はちょっと微妙。
とりあえず一番驚いたのが Villalobos 。彼は最近自分の新しいスタイルを色々模索しているように思えるんだけど、中でもこれはかなり実験的。ポスポスとした軽めのキックの上に、いつもの不協和音にも近い不安定なメロディが乗る曲で、これをフロアでかけるには相当な技術とセンスが要求される気がします。
他にもまぁ実験的な曲は多いんだけど、それ以外に全体的な印象として、妙にダブっぽいというかモクモクした雰囲気のものが多く、そのせいでこのレーベル特有のユーモアが殺がれちゃってる気がします。兎角シリアスになりがちなミニマルの中で、そのユーモアを保持し続ける姿勢は貴重に思えただけに、この変化はちょっと残念。
まぁ各トラックの質は高いんだけどね。
Tracklist
『SUPERLOOOONGEVITY』(PERL56)
A1.Pantytec – Maybe Not
A2.Melchior Productions – In The Shadow
B1.Baby Ford & Zip – Morning Sir
B2.Luciano – Blake Purple
C1.Dandy Jack And The Third Leg – Ixchel
C2.Kalabrese – Skamel
D1.Dimbiman – First Laki
D2.Stefan Goldmann – Darkstar
E1.Cabanne – Smiling Papers
E2.Soul Capsule – International Party People
F1.Ricardo Villalobos – Balacharde
F2.Narcotic Syntax – Raptors’ Delight
G1.Markus Nikolai – Wheelsucker
G2.Matt John – Landing
H1.Soulphiction – Her (Jms Dub)
H2.Horror Inc. – The Absent