http://www.edbangerrecords.com/
どうも、感性の鈍い shooter です。なぁんて分かる人にしか分からない意地悪は置いといて。
最近頻繁にその言葉を聞く「ニューレイヴ」ですが、その中でも真打的な Justice 、 Simian Mobile Disco 、 Digitalism の3組が同時期にアルバムを出した、なんてことは私がわざわざ書かなくても多くの人が知っているのではないかと思います。その中でもネットや雑誌を見ると一番評価が高いのが、 Justice のこのアルバムかなという感じですね。
で、確かに完成度が非常に高い。ゴジラまんまなオープニングから、ビキビキと歪んだ音を中心に様々な音が飛び交うエレクトロ・ディスコに流れ、かと思えば先行シングルにもなったポップな “D.A.N.C.E.” が入ってきてみたり。それ以降もほとんどの曲が、曲間が分からないくらい滑らかに繋がっていて、構成的にもかなり練られている(だから逆に “Valentine” の唐突さはどうにかならないものかと思うけど)。基本的にディストーションかかった攻撃的な音中心なんだけど、曲のそこかしこに昔のソウルやディスコの要素が感じられて、うるさくなりすぎないのも良い。
しかしねぇ、このアルバムはあらゆる点で手堅すぎるんだよね。そもそもポップスを意識したから曲を短くしたというのも、私には少し安直に思えるし、このアルバムからは Justice の二人の頭の良さは伝わってきても、肉感的な部分がまるで感じられない。それにフランスでエレクトロニック・ミュージックをやっていれば Daft Punk からの影響から免れないのかもしれないけど、これはそこに同じフランスの Jackson を足して分かりやすくしただけのような気がする。
まぁそれでもよく出来てるのは間違いないし、これが新しいポップスだといわれればそうなのかもしれない。それでもこれが新潮流なんていわれるようならば、ダンス・ミュージックもずいぶん退屈なものになったと感じざるを得ないなぁ。
- 曲名リスト
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- Genesis
- Let There Be Light
- D.A.N.C.E.
- Newjack
- Phantom
- Phantom Pt II
- Valentine
- The Party
- Dvno
- Stress
- Waters of Nazareth
- One Minute to Midnight
by G-Tools , 2007/07/23
んはは。
やっぱ、ああいうことは(コメント欄と言えど)書くべきではなかったなと猛省してます。
確かにJusticeの評価って難しいんですよね。
レイヴ以降のクラブミュージック的価値観からすると、音楽的な新しさは実は何もないし(だから僕のレビューでは新しいとか意識的に書かないようにしました)。
むしろそういった旧態の価値観から脱却しつつあるものがJusticeをはじめとするフレンチエレクトロ(仏産に限らず)なのかなという予感がします。
僕たちは長い間レイヴの残り火を細々と楽しんで来たわけだけれど、それもそろそろ終わりが近づいてるのかな、と。
もしかしたら、フレンチエレクトロは新しいパンクなのかも知れません、とすら思い始めてます、僕は。
意地悪かなぁ、とは思いつつもコメント拾わせてもらいました。
自分にとっては「レイヴ」ってそれほど思い入れのある言葉ではないので、びびんばさんの書かれてるようなことを考えたことないんですが、なるほど、面白い意見ですね。
でもここら辺の動きに関しては、私はもう少し傍観決め込みたい感じです。