昨日新宿のタワーで DE DE MOUSE のインストア・ライヴを見てきました。
最初CD聴いているときは作っている人がどんな人か想像付かなかったんだけど、実際時間になって出てきたのは、髪は横にピッシリと分けられた眼鏡をかけた青年で、これじゃ随分淡々としたライヴになるのではないかと思ったんだけど、そんな心配は無用の面白いライヴでした。
とはいっても基本的に iPod から出力された音源(CDと一緒)を、繋いであるパットやつまみでちょっといじるくらいなので、ライヴならではの音楽的な面白みはあまりない。せっかく手弾きしてたキーボードも、音が悪くてイマイチ聴き取りづらかったし。
しかしそんな不満を吹き飛ばすほど素晴らしかったのが本人のパフォーマンスで、とにかくあの楽しそうな笑顔。本人も言っていた通り、普段の真っ暗なフロアに比べると、インストアというのは相当やりづらい状況だったと思うんだけど、それでも本当にイイ笑顔を浮かべながら、いちいちオーヴァーアクションで機材をいじっている姿を見ながら、 DE DE MOUSE の曲郡を聴くというのは、なかなかに幸せな気分にさせてくれる体験でした。
で、一応サイン会の引換券持っていたので、ジャケットにサインいただいたのが上の。ほとんどの人が最近出た『east end girl』にサインもらってたんだけど、私はそちらは買ったはいいものの、まだあまり聴けてないので、今年の頭に出たファーストアルバムの方にしてもらいました。
そう、これって出たの今年の頭なんだよね。紹介しそびれているうちに一回廃盤になったようで、少し前に1曲追加して、さらにデジパック仕様になって再発されています。正直その再発の話し聞いたときはなかなか複雑な気分だったのですが、今回サインもらえたからまぁいいや。
ここまで短期間で再発が決まったということは相当に人気のある証拠なんだろうけど(実際昨日もかなり混んでた)、それも納得なほど DE DE MOUSE の音楽はとても耳に残る。基本的にはブレイク・コアなんだけど、変調されて子供のようになった声が歌うオリエンタルなメロディや、キラキラした音色の奏でるメロディが、美しいと同時にとにかく感情の色んな部分を刺激するもので、大体のトーンとしては物悲しいものなんだけど、それだけではない力強さも感じられて、それでいて純粋性を強く感じさせるもので、同時にノスタルジックでもある。そんなメロディが激しいリズムと一体になる事で、ものすごい感情のうねりを生み出していて、新しさこそ感じないものの、ここまで感情的なエレクトリック・ミュージックって、それこそ Aphex Twin 以来聴いてなかった気がします。
あとはこのメロディ感覚の落としどころを今後もっと増やしていけたら、物凄いアーティストになるんじゃないですかね。