最近私が Nitro について書くときって、よく「機能的」って言葉を使ってるんですが、そのきっかけになったのって今までろくすっぽ聴いてなかった『UPRISING』を久しぶりに聴いたときでありまして、あれの最後に入ってるシークレット・トラックって2枚目のタイトル曲のインストなんですね。今まで気づかなかったのは何なんだけど、そのインストのかっこよさに2枚目を聴き返して以来、彼らの持つ機能性というものを意識するようになりました。まぁ私は元々1枚目にしても、クラシックの誉れ高い1曲目とか良いと思ったことが実は1度もなく、 “ASAMA131” みたいなブレイク・ビーツが走る感じの曲が好きだったので、トラック的なものを求めてる部分が強かったのかもしれないけど。
そしてそういった意味からいうと、この3枚目はやはり物足りないかな。っていうかこのアルバムはどういう見方をしたとしても物足りないというか、彼らにしては随分「弱い」アルバムなんじゃないですかね。何度か聴けばそれほど悪い作品ではないと思うんだけど、どうも良い点が見つけられなくて、かといってどこか強烈な問題点があるわけでもなく、やはり「悪くない」の一言に収まってしまうといいますか。
その理由として思うのは、各曲のクオリティとは別のところで気になるところが多くて、まず8人全員揃う曲が2、3曲というのはいつも通りなんだけど、それ以外のバランスが今回おかしくないですか。端的にいうと DABO が頑張りすぎ。終盤の数曲を除けば頭から出ずっぱりだし、しかもそのほとんどでフックも歌ってるから、全然 NITORO 聴いてる気がしないんだよね。しかも他の MC の参加も偏ってるように思えて、気が付けば DABO と DELI と BIG-Z の声だけがやたらと頭に残る。それで3人とも絶好調ならまだいいんだけど、まぁ DABO はいいですよ、相変わらず上手いと思うし。でも DELI の演技過剰ともいえる今のスタイルは、『BMW』で1曲聴いたときは面白いと思ったけど、さすがにアルバム全部でやられると、くどいしうざい。さらに BIG-Z にいたっては、何故こんなダラダラとしたフロウでオレ自慢を聴かされなきゃならんのか。それにトラックの方も、今回は一つのカラーで統一するよりはバラエティを優先したように思うけど、だったら MC ももっとバラけさせて、色んな組み合わせを試すべきだったんじゃないかしら。
これで全体をしめるようなインパクトのある曲が要所要所にあれば、また印象も違ったのかもしれないけど、結局先行シングルだったタイトル曲を超える曲ないしなぁ。なんかグループ内での温度差を感じる作品ですな。
こんばんは。
『UPRISING』のシークレットトラック。shooterさんが書かれるまで気づきませんでした。お恥ずかしい。今回新作が出るのに合わせて順番に聴き込んでいたのにもかかわらず、、、。
私の場合、shooterさんとは逆で、どうして中途半端なトラックを入れるのだろうとすら思っていました。で、さっき聴き直してみて思ったのですが、そんなトラックでもニトロの面々が乗ったら格好良く聞こえてくるんですね。だから今作が前作よりもいいなと思ったのは、shooterさんに倣って言えば、ラップ的なものをニトロに求めているからでしょうね。
まあ賛否あるようですが、DABOが頑張っていて、ラップのノリを楽しめるアルバムだと思いました。
> gogonyanta さん
まぁ悪いアルバムではないんですけどねぇ。
これが DABO のアルバムだったらまた違ったんだろうけど、ニトロのアルバムとしてはやはり物足りない感じが。
またここらでソロで活発に動いて、色々変化してくれると良いんですが。