世間では前作の『Flavor Of Life』を復活作と捉えている人が多いようだけど、それは売り上げ的な部分だけの話であって、音楽的には『DEEP RIVER』以降の売上不振期のほうが興味深いを思っています。それは時代と歩を同じにするかのように悲しみの色合いを増していった『誰かの願いが叶うころ』と『Be My Last』、そして「超憂鬱」といいながらも、その悲しみを軽やかに鳴らしてみせた『ULTRA BLUE』と、非常に自分の音世界を深化させた表現を聴かせてくれているからです。
しかしポップスとしての訴求力に今一つ欠けたのも事実なわけで、そこら辺踏まえてまたポップな方にいってみたのが前作でした。
そして今作はといいますと、今までの宇多田ヒカルのシングルが、彼女の音楽的変換を如実に表した刺激的なものだと思っている者からしてみれば、前作のヒットを受けてよりポップな側面を打ち出した、という以上の意味を見出せないなぁ。
まぁそれと出来不出来は別の話で、2曲とも物凄くいいんだけど、 “Beautiful World” が “This Is Love” の焼き直しっぽいのがどうもなぁ。その分はっちゃけた “Kiss & Cry” は非常に好きで、適度にタメの効いたビートといい、言葉遊びの部分だったり、よくある歌モノヒップ・ホップの100倍イイ。 “Fly Me To The Moon ” のニューミックスはオリジナルとの違いがよく分からん。
ということでこのシングル自体は好きなんだけど、やっぱり彼女にはそれ以上を求めてしまうし、結局この2曲でも、昔のような大サビがドカ~ンとくるような曲に比べればポップスとしては弱いんだよね。そこら辺も含めて今後どういった方向性をみせてくれるのか楽しみにしております。
今回の曲、確かにインパクトに欠けるし、売り上げ的には伸びないだろうなと思いますけど、本人がやりたいことをやってる感じがして好感が持てます。
あと、(売り上げ的に)大物アーティストが発してるような変なオーラがないところも好きです。
ミュージシャンとして正しい気がしますよ。
ちょっと関係ないんですが、
この前「FREEDOM」のvol.1を観たのですが、
………あんまりおもしろくない。
自分としては、人物の質感とか動きとか、特に口の動きなんかが、けっこう気持ちわるいなって感じてしまって。
あとは、うーむ、どうしても主人公を、AKIRAの「金田くん」と比べてしまう。
まあ、でもそこは別にいいか。
という感じです。
> yota3000 さん
私は売り上げ的にはけっこういくと思うんですけどね。
やはりタイアップがすごいですし、彼女は配信の方で
強そうだし。
でもイイ意味でオーラがないというのは思います。
音楽が天才肌なのに、これで人間的にツンケンしてたらねぇ。
>トウカイさん
それは見てないんでなんともいえないんだけど、コンピュータ導入しすぎたとか?
関係ない?
ごめん、全然分かんないや。
この人の書く詞はストレートすぎてあんまり好きではないのですが、メロディとアレンジはいいので好きですね。私は宇多田自身がアレンジに関わったあたりからが好きなんですが、そういう意味では3rd、UTADA名義盤、4th「ULTRA BLUE」なんかは好きでしたね。
で、このシングルですが、CMで聴いたサビの部分が良くてCD店で通して試聴したものの、意外と凡庸な気がして結局購入しませんでした。サビはいいんだけどなあ・・
>大神さん
まぁCMでサビが印象的に聴こえるのはしょうがないですよね。
私も最初そう思ったけど、何回も聴くといい感じになってきますよ。
まぁ単にファンだからかもしれないけど。