DFRNT こと Alex Cowles が2012年の2月に出した EP 。
DFRNT が主催するネット・レーベルである cut はエレクトリック・ミュージックが好きなら気にかけておいて損はないレーベルであるし、それは DFRNT というプロデューサーに関しても同様なのだが、中でも今作は出色の出来だろう。
冒頭の “Dark Spaces” の、ドラムンベースともジュークとも親和性のありそうな高速のパーカッションと、寄せては返す波のように鳴るシンセ、ゆったりとした響きのベースが織り成すたゆたうような世界観は素晴らしいの一言。それ以降も細かいリズムが入りながらも全体の感触としてはアンビエントという、今までの DFRNT のスタイルの延長線上にありながら、テクノとダブステップのどっちつかずな感じを回避した、新たな個性を作り出していて面白いし、それでいてどれも完成度が高い。
DERNT は去年これ以外にも色々出していて、どれも良かったんだけど、自らの個性を崩さずに新鮮な驚きを与えてくれた今作が一番回数聴きました。