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イスラエル出身のプロデューサー Guy Gerber が昨年末に発表した EP。
とはいってもアナログだと4曲入りダブル・パック、デジタルでは8曲入り70分超という、容量的にはアルバムといっても全く遜色ない代物。
この Guy Gerber というアーティストに関してはここ数年名前自体はよく目にするものの、音源に関しては2007年のアルバム『Late Bloomers』を持っているくらいで(はい、つまりまだ聴いてません)、他にはほとんど聴いたことがないので以前のスタイルとの比較などは出来ないのだが(元々プログレ/トランス畑の人みたいだけど)、今作での音は簡単に書けば Cadenza 以降の有機的な感触を取り入れたミニマル・ハウス。
しかし今出回っているそれらの音のほとんどが、ある種の型にはまっている退屈さを感じさせるのとは違って、柔らかなキックとさまざまな生音で描かれる今作の音は、揺らめきながら立ち上る風景が徐々に変化していくような、こちらの想像力を常に刺激するようなもの。それでいてダンス・ミュージックとしてのグルーヴも申し分なく、その音楽的な完成度には圧倒される。
まぁあえて難癖つけるなら、なんでデジタルの方が曲数多いんだよ、ってとこですかね。これなら片面1曲4枚組みでも買いますよ。