デビューから約2年8ヶ月たってようやく発表された Hey! Say! JUMP のファースト・アルバム。
シングルでデビューしてからそれほど間をおかずアルバムを出す事が多いように思えるジャニーズのグループにあって、2年8ヶ月というのはずいぶん時間をかけたなという感じなのだが、それが大事に育てられたというよりは、事務所に放置されていたという方がしっくりくる状況だったのは、このグループの未来に不安を感じずに入られないが、この作品に関してもちょっと心配になる出来だ。
SMAP 以降のジャニーズ、特に KinKi Kids 以降のグループに関しては、常に時代に合わせて音楽を洗練させる(洗練という言葉が適当かちょっと分からないけど)形で、自分たちの音楽的特徴を磨いてきたわけですが、その中にあって、正統派アイドル的な要素が強かった NEWS をさらにレイドバックさせたのが Hey! Say! JUMP という印象で、それこそ曲によっては光GENJI の時代に逆戻りしたのではないか、と錯覚させられるほど。
じゃぁ今作はただ古臭いだけの作品なのか、といえば、まぁ基本的な部分においては王道的なジャニーズ歌謡が基本になっているのは間違いないのだが、ヒップホップを取り入れた “Your Seed” などに顕著なように、それなりに時代性に対する目配せもされている。
しかしそれらを含めても今作は今までのジャニーズの遺産だけで出来上がっていて、つまりは Hey! Say! JUMP らしさが全くといっていいほど感じられない。
まぁまだファースト・アルバムという事と、全員平成生まれであるという若さを考えれば仕方のない部分もあるかと思うが、だったらその若さをもっと前面に出して弾けた内容にしても良かったのではないかと思うし、「僕らは平成Only! 昭和でShowは無理!」というとんでもないパンチラインを引っさげてデビューしたグループが前身になっているわりに、この小ぢんまりとした内容はいかにももったいない。
あと今作のレイドバックした内容は、あまりにも音楽的になり過ぎたジャニーズの音楽性を、いったんアイドルらしいものに戻すためなのかと思ったんだけど、今作には作詞はもとより、作曲や編曲にまでメンバーが関わっているらしくて、ということは今作の方向性はメンバー主導によるものなのだろうか。だとしたらますますよく分からないグループだ。
ちなみにこの盤を貸してくれたもりたさん激推しの “Time” はねぇ、ごめんなさい、よく分かんなかったです。
- JUMP NO.1
- Hey! Say! JUMP
- ジェイ・ストーム 2010-07-07
- 曲名リスト
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- DREAMER
- INFINITY
- 瞳のスクリーン
- 真紅
- ガンバレッツゴー!
- 情熱JUMP
- すまいるそんぐ
- Memories
- Dreams come true
- Time
- Score
- Your Seed
- アイ☆スクリーム
- 真夜中のシャドーボーイ
- Dash!!
- Ultra Music Power
- Thank You ~僕たちから君へ~
by G-Tools , 2010/08/18