Mad Decent のサブレーベル Jeffree’s から、 Beyonce 好きだというカリフォルニアのシンガー Liz のデビュー・シングル。
クレジットを見るとプロデューサーは Mad Decent 周辺の人が多いみたいだけど、私はあまり Mad Decent って追いかけてないので、さて最近の Mad Decent はどんな方向性なのだろうと聴いてみると、 “XTC” がなんとも直球のポップスで驚く。
ほとんどイントロもなく流れ出す歌声は、プロフィールから想像するような黒いものではなく、むしろ80~90年代の白人女性ポップスを連想する線の細いもので、それはキラキラした上モノも同様。つまりは曲としては Mad Decent からとは思えないほど類型的なんだけど(ビートが Trap っぽい気もするけど、Trap って実はよく分かってない・・・)、全編サビなんじゃないかと思えるほど歌い上げるメロディが、それでも過剰さの一歩手前で抑える事により、次々押し寄せる波に身を任せているような心地よさがあり非常に魅力的。
もう1曲の “Underdogs” は RiFF RAFF というラッパーが参加したヒップホップで、ラップよりも歌の部分が多いのでそれほど気にならないとはいえ、彼女の孤影の線の細さは如何ともしがたく、曲としては中途半端かしら。